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蜃気楼の彼方。

その日、

城下町は夜明け前のしじまを破られた。

大勢の足音によって。

その総勢60名の捕り方の相手は

_空を飛び回る『鵺(ぬえ)』 だ。

            ************

_時は天明5年の六月未明、場所は備前岡山の城下町。

捕り方の視線は間口三間あまりの町家に集まっている。

同心たちが必死に探索して突き止めたのがそこだった。

そこには_

城下一帯を騒がせ、『イツマデ、イツマデ』と鳴いては藩の失政をあざ嗤い続けてきた

『鵺』が潜んでいるかも知れないと、捕り方は目潰しを手に握り、二階の窓や瓦屋根に

視線を向けて警戒をしていた。そして、その中へ町名主と五人組頭が入っていった…。

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そんな緊迫した場面から始まる本書は、あの出世作_

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で一躍、彗星の如く歴史小説界に登場した『飯島和一』の五作(?)目。

 その作品は『ハズレなし』と定評のある著者。本書も違うことなく読みごたえあり!

            ************

 主人公は『鳥人』備前屋幸吉。厄災が打ち続く暗黒の天明期に、表具師として大成

しながらも凧作りに夢中になり、やがて己が凧に…。波乱の生涯を過ごした人物。

 しかし、それだけではなく_塩問屋の巴屋伊兵衛、たく駝丸の船頭で幸吉の幼馴染の

源太郎_それぞれが同じ空の下でつながり、影響し合い、それぞれの生き様が重なって

いく…。天明の大飢饉で疲弊し、腐敗した世の中を打ち破ろうとする人々の憤怒と希望に

背中を押され、駆け抜けた人々の熱い物語となりました。

 彼らは一様にそれまで築きあげた地位や立場を『馬鹿馬鹿しい』と嗤い飛ばし、『なんて

ザマだ…』と己を叱咤し、そこに安住することなく、遠くを見つめて生きていく。その姿に

喝采を浴びせるのは当時の人々だけではなく、時をも越えて現代の私たちにも通じるもの

があります。

 腐敗しているのは、糞侍(ぶさ)どもの生活維持しか考えず暴利をむさぼり、民を

省みない悪政か。それとも、流れをせき止められた水のように、息を潜め、停滞している

己の人生か…。

 そう、今も『鵺』は夜空を飛んでいるかもしれません。

 腐敗臭を放つ世の中の空を。『イツマデ、イツマデ』と啼きながら…。

 ………

 では、また次回。

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コメント


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この子、枯れ果てるまで抜っき抜きしてくれますねんwwwww
こんなのあるって知ってたらマ ン ヘ ル通いしてなかったっつーの!!!!!

てかもっと早く知ってたら・・今頃車とか楽勝で買えてたのになーo(>_<)o
あと2ヶ月の我慢だわさ・・・・(-_-〆)

投稿: フォウフォウフォウ!! | 2009年11月 8日 (日) 19時18分

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