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2009年4月

人生の極意。

中高年になったら_

一緒に酒でも酌み交わす友がいると

人生の楽しみが増えるといいます。

でも

あまりお酒が好きではない方は

午後のひととき

日向ぼっこでもしながら

渋いお茶と甘味で語り合う…

それは

ひとつの理想的な後半生の過ごし方でしょうね。

まあ 現実はそんな風にはいかないでしょうが…。

************

そんなリラックスをする時に飲むお茶と

似て非なる世界が『わび』『さび』でおなじみの茶の湯

それは

_静謐で精神性の高い美を追求する嫌世的世界_

世俗とは無縁の悠々自適な枯れたイメージですが

実は…

かつて 戦国時代には流行の最先端であり

一流の文化人としての証であり

世に出るための必須の素養だった…。

豪快茶人伝 (角川文庫) Book 豪快茶人伝 (角川文庫)

著者:火坂 雅志
販売元:角川学芸出版
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そんな茶人たちの人間臭い、俗世的な 一面を切り取ったのが本書。

茶道関係者のそれと違い、小説家ならではの切り口で

神格化された茶人たちのなまの姿を描き出した作品集です。

あの『わび』『さび』で静的で深く精神世界を極めた芸術として進化させ、

死をもってその名を不滅とした利休を筆頭に

織部遠州、そして信長秀吉家康などの文化人や権力者たちを

時には結びつけ、時には切り裂く… 

そんな茶の湯を通して繰り広げられる歴史の舞台裏をも知ることができ

また謎の人物といわれるノ貫(へちかん)や金森宗和(かなもりそうわ)などの

個性的な茶人たちの生き様も 産地や摘み取る時期の違ったお茶の味同様に

それぞれ味わえました。

その生き様はそれぞれ違って、峻烈で痛快だったり、静謐で深遠であったり…

そこには血の通った人物像が描かれています。

著者は今話題の大河ドラマ『天地人』の原作者。

天地人〈上〉天の巻 Book 天地人〈上〉天の巻

著者:火坂 雅志
販売元:日本放送出版協会
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秀吉の筆頭侍医となった施薬院全宗を描いた_

全宗 (小学館文庫―時代・歴史傑作シリーズ) Book 全宗 (小学館文庫―時代・歴史傑作シリーズ)

著者:火坂 雅志
販売元:小学館
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また 家康の知恵袋として乱世の時代を平和的な法治国家としての礎を築こうと

苦悩する金地院崇伝を描いた_

黒衣の宰相 (文春文庫) Book 黒衣の宰相 (文春文庫)

著者:火坂 雅志
販売元:文藝春秋
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と快作を発表し続ける、成熟の歴史小説家。

ぜひ

『天地人』以外の作品もご賞味あれ。

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流行風。

桜の季節。

名残惜しいですが

もう散ってしまった所も多いでしょうね。

でも 南北に長い日本列島。

北国ではまだ。

枝のつぼみも固く、朝晩の冷え込みも残っています。

しかし 確実に

鼻はむずむず、目はしばしば…。

間違いなく春は

細胞単位で目覚めさせている…

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こんな季節は

日当たりのよい場所で読書三昧。

できれば

手に汗握るサスペンスよりも

ほのぼのとした作品がいい。

そんな木漏れ日の中で読みたい1冊が_

 恩田陸/蒲公英草子: 集英社文庫 恩田陸/蒲公英草子: 集英社文庫
販売元:HMVジャパン
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今流行の漢字クイズにも出そうな書名ですが_

『蒲公英(たんぽぽ)』草子。

書名からして春向きですね(笑)。

_本書は『常野物語』と題した

三部作(?)の第二作めです。

キャッチコピー風にいえば_

ある能力をもった流浪の一族『常野』の家族が織り成すファンタジー。

でも

どこか悲しくて儚い、夢のような作品。

このシリーズ第一作めの_

光の帝国  /恩田陸/著 [本] 光の帝国 /恩田陸/著 [本]
販売元:セブンアンドワイ ヤフー店
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は現代の物語でした。

今回は『にゅう・せんちゅりぃ』と呼ぶ

何かが変わるかも知れないという 

期待と不安の入り混じった二十世紀初頭の物語です。

どこにでもあった日本の原風景のような田舎の村が舞台。

そこには暖かく幸せな時間がずっと続いていくはずでした…。

ひとりの女の子の目を通して語られていく その宝石のような日々。

でも その平和な日常は はからずも少しずつ変わっていく…。

その鮮やかで凛とした世界が失われていく様は

まさに桜の花のように儚い…。

ページをめくるのが惜しくて 

また先を知るのもコワくなる珠玉の1冊。

読後は少し余韻に浸りたくなる、そんな作品です。

前作からさらに物語に厚みが増した感じですが

さらに三作めは…。

残念ながら未読なのでその感想はまた別の機会に。

 エンド・ゲーム 常野物語 エンド・ゲーム 常野物語
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